お粥は消化によいため、風邪を引いて食欲が無いときや、お正月後の七草粥のように食べ過ぎたり飲みすぎた胃に負担をかけたくないときに適した食べものです。
ヒトは以前より、お粥が胃腸の消化に優しいことを知っています。
普段、胃には、沢山の食材が運ばれてきます。和食・洋食・中華料理などジャンルを問わず、私達の元気のモト(栄養やエネルギー)になる大切な食材です。
胃は、腸での吸収が効果的に行えるよう、それらの食材をお粥状に加工しています。
調理のために必要なのは、蛋白質などを変性させる「胃酸」、大きな蛋白質を小さなタンパク質に分解する「ペプシン(酵素)」、そして胃の中に入った食材を胃酸やペプシンなどと混ぜ合わせる「蠕動(ぜんどう)運動」です。
通常、健康な胃では、食後4時間ほどかけてお粥作りを終了しますが、胃が弱っているときは、この作業がうまくいきません。
胃の具合が今ひとつのときには、あたたかいお粥を食すのもいいですが、胃をしっかりと活動させて、胃のなかで上手にお粥が作れるような対策や治療が必要です。
豆知識
お粥は、胃に負担をかけないように最初からドロドロになっています(当たり前ですが)、お粥は低めの温度(50~60度)で作るのがおいしくできるとされていますが、この温度も胃にやさしい一因です。胃は38度くらいの温度に保たれていますが、冷たいものや熱すぎるものを摂ると胃に刺激を与えてしまいます。お粥の温度は高すぎず低すぎず、胃にもやさしい温度にしましょう。