食事編【胃の不快症状の原因を探る】

  • 胃のメカニズム

胃を守る 胃にいい生活

規則正しい食事を

胃が悪いから、食欲がないからといって朝食を抜く人がいます。しかしこれでは胃が空っぽの時間が長くなるため、かえって胃が荒れる原因となります。しかも1日3回の食事が2回に減るので、その分1回に食べる量が増えてしまい、さらに胃の負担となります。
また、仕事などが忙しくて夕食を摂れないために、深夜に食事を摂ることがあるかもしれません。就寝前の食事は胃に大きな負担をかけます。ですので、そのような時でも夕食の時刻頃にできるだけ何か軽くお腹に入れるようにしましょう。胃が空っぽの時間を短くするとともに、就寝前に食べる食事量を少しでも減らすことができます。 食事内容も大切ですが、まず1日3回、規則正しく食事をとりましょう。

食事はゆっくり、よく噛み、腹八分目に

食べ物をあまり噛まずに飲み込んでしまう早食いは、胃への負担が大きくなります。また、空気を一緒に飲み込んでしまうのでゲップのもとにもなります。良く噛んで唾液と混ぜてから胃へ送るようにしましょう。また、食事を始めてから満腹を感じるまでにはタイムラグがありますので、早食いだと、その間に食べすぎてしまい、肥満の原因にもなりかねません。
食事は、ゆっくりと楽しみながら、腹八分目でとどめましょう。そして、食後にも20~30分は食休みの時間を取るようにすると胃の消化を助けます。

脂肪分の多い食べ物や刺激のある食べ物は避けましょう

脂肪分の多い食べ物は消化に時間がかかるため、胃に負担がかかります。また、極端に熱いものや冷たいもの、味の濃いものや香辛料の多いものを摂りすぎると胃壁を傷めてしまうことがあります。そのため、胃が弱っているかな?と感じているときは、避けたほうがよいでしょう。
タンパク質と炭水化物をたっぷりと、ビタミンやミネラルもきちんと摂りましょう。生ものよりも少し火を通してやわらかくする、繊維の多い野菜類はできるだけ細かくして調理するなどの工夫で胃の負担を軽くすることができます。
また、牛乳には胃壁を守る働きがありますので、1日1杯飲むと良いでしょう。

アルコールは控えめに

アルコールは胃粘膜を直接傷つけるだけでなく、胃酸の分泌を促してさらに粘膜を傷つけます。生活習慣病予防のためにも適量を守りましょう。晩酌がやめられない場合は、休肝日を決めるなどして、少しでもアルコールの量を減らすよう心がけましょう。

監修

神谷 雄介 先生profile

  • 巣鴨駅前胃腸内科クリニック
    理事長
    胃腸内科

国立佐賀大学医学部卒業後、胃腸・内視鏡専門病院にて胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間 3000 件弱の内視鏡検査・内視鏡手術を施行。2016年4月より巣鴨駅前胃腸内科クリニックを開業。内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

まとめ

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