車などの乗り物酔いの原因【乗り物酔いの原因と対策】

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「乗り物酔い」を理解して、より楽しい旅に。

移動中のムカムカや不快な気分が心配で旅行や出張、お出かけがユウウツになっていませんか。乗り物酔いの原因を知って、きちんと予防、しっかり対処。安心して楽しくすごしましょう。

乗り物に酔ってしまうのは、からだからのSOSサイン

乗り物酔いは、感覚に異常が起こっているサイン。
原因とメカニズムを知ることで、正しい予防やケアができます。

乗り物酔いの原因

視線とからだの動きのズレが原因で起こります。

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乗り物酔いが起こる原因は、感覚のズレや混乱にあります。目から入ってくる“視覚情報”と“からだの動き”がズレると感覚が混乱、乗り物酔いにつながります。
たとえば、移動中に本やスマホの画面を見ているうちに酔ったという経験はないでしょうか。これは、乗り物の揺れでからだは動いているのに、目は別の一点を見ているという感覚のズレが原因です。

逆に、外を見ていても酔ったりするのは、景色はスピーディに動いているのに、からだは乗り物に固定されているというズレによるもの。プロのドライバーでも他人の運転では酔うことがあるのは、自分の運転予測と実際の動きが異なり、感覚にズレが生じることが原因と考えられます。
乗り物酔いを防ぐには、まずこの感覚のズレを小さくすることがカギになります。

乗り物酔いのメカニズム

「三半規管」と「小脳」が関わっています。

乗り物酔いは、三半規管と小脳の混乱、そして自律神経の失調により起こっています。
耳の奥(内耳)にある三半規管は、中に入っているリンパ液の動きがからだの動きとリンク。傾きや揺れなどの変化を常にキャッチしています。この三半規管で感じるバランスと目から入ってくる視覚、さらにからだで感じる感覚はそれぞれ自律神経を介して小脳へ伝達。情報をとりまとめた小脳が今自分のいる位置や動きを総合的に判断、安定した状態を保っているのです。
しかし、乗り物による揺れやスピード、急な停止や方向転換など、いつもと違う動きが加え続けられると、三半規管が揺さぶれて混乱。三半規管の感覚と目やからだから伝えられる情報にズレが生じることになります。ズレた情報は、小脳にも異常な刺激となって送られて、自律神経が失調。結果として乗り物酔いの症状につながるというわけです。
4才までの子どもに乗り物酔いの症状が見られないのは小脳が発達しきれておらず、ズレや混乱をまだ感知できていないからです。

乗り物酔いの体調による誘因

からだの調子によって、酔いやすい日があります。

健康な人でも、また「いつも大丈夫」という人でも起こってしまうのが乗り物酔い。その時々の体調やコンディションにより、症状がでやすい場合があります。個人差はありますが、心身の疲れが溜まっているときや睡眠不足の日は、自律神経が失調しやすく、特に注意が必要です。
空腹のまま乗ったり、逆に満腹の場合でも乗り物酔いしやすくなります。お腹の調子は乗り物酔いと大きく関係しますので、日頃からの体調管理とともに、当日の食事にも気を配っておきたいものです。
調子が心配だけど予定を変更できない場合などは、乗る前に乗り物酔い専用薬の服用をおすすめします。

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乗り物酔いの心理的な誘因

不安や緊張感、においが引き金になることも。

「酔ったらどうしよう…」「酔うに決まっている」。感覚のズレとあわせて、不安や緊張感、強迫観念といった心理的な要因も乗り物酔いを起こしやすくしています。子どもの遠足などで、近くの座席の子が酔った様子につられて本人も気分が悪くなるのも、「自分もなるかも」とドキドキ感が高まるためです。
また、乗り物の内部にこもったタバコなどのにおいやガソリンのにおいも引き金になることも。においにより以前に乗り物酔いをした経験を思い出し、脳や自律神経にストレスがかかっていると考えられます。
乗る前には「今日の自分は酔わない」と暗示をかけておくことも大切です。酔ってからでも効くタイプの乗り物酔い専用薬は携帯するだけでも、「酔っても安心」という安心感につながるでしょう。

監修

稲葉 岳也 先生Dr.Inaba

いなばクリニック院長

◆資格
医学博士
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本アレルギー学会専門医
日本レーザー医学会認定医

◆経歴
東京慈恵会医科大学卒業後、2004年に、いなばクリニックを開業。
耳鼻咽喉科、皮膚科、美容皮膚科、美容外科、形成外科、内科、アレルギー科を主体とした総合アンチエイジングクリニック。 また、かかりつけ医として、地域への密着を目指したクリニックです。

まとめ

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