現代人にとって胃のトラブルはとっても身近な悩みの種。
そのため症状に合わせて様々な呼び方があります。
でもちょっと待ってください。
広い日本のどこでも胃のトラブルに関する名称は同じなのでしょうか?
もしかして同じ症状のことを話しているのに、言い方は全然違うなんてこともあるかも......。
そこで各県ごとにアンケートを取ってみました。
今回は、そんな胃のトラブルと方言のお話です。
「胃もたれ」を表す方言は?
まずは「胃もたれ」について、日頃はどう言い表すかを聞いてみました。
すると、最も多かったのは「胃が重い」という言い方。続いて多かったのが「胃がむかつく」という言い方でした。日本のほぼ全域がこの二つのどちらかで「胃もたれ」を呼んでいるのが分布図からはわかります。
ただ注目は、岐阜県・三重県・和歌山県の三県。胃もたれを「ずつない」と言うようです。こんな表現は西日本以外にお住まいだと全く聞いたことがないという方もいるかも(千葉出身・在住の筆者も恥ずかしながら今回の調査で初めて耳にしました)
実は、この「ずつない」は関西地方では「つらい」「苦しい」「しようがない」などの意味を持つ言葉なんです。だから「胃がずつない」と言えば「胃がつらい・苦しい」と伝えているわけですね。もしかしたら他の関西地方でも「今日はどうも胃がずつない」なんて言っている方も多いかもしれませんね。
ちなみに「胃痛」はどうかというと、ほぼ全県で「胃が痛い」という結果に。
特に方言は見られないようです。
「吐き気」はなんて言うの?
続いては「吐き気」の方言を調べてみました。
すると驚きの結果が......。
東日本はほとんどの地域で「気持ち悪い」、西日本では多くの地域で「むかむか」と表現していることがわかったのです。
もちろん例外となる地域はありますが、ハッキリと地域差を感じられる結果となったのはおもしろいですね。
なお、どちらの調査でも独自性を放っていたのが鹿児島県です。
胃もたれは「胃がまくじる」
吐き気は「はっけ」
「はっけ」は会話中なら前後の文脈から想像が付きそうですが、「胃がまくじる」はちょっと考えてしまいそう。
また、沖縄県の「吐き気=はかはかー」も特徴的。
本人は吐き気でつらいのでしょうが、語呂だけ見るとかわいらしく感じてしまいますね。
「胃もたれしそうな料理」ランキング1位はやっぱりあの料理!?
最後は少し趣向を変えて、県別に「胃もたれしそうな料理」を調査してみました。
すると各県で軒並み1位を獲得した料理が……、なんとなく想像はつきますか?
そうです、「焼肉」です。
アンケートではなんと47都道府県中41箇所で1位を獲得!!
2位の天ぷらが5箇所ですから圧倒的な差です。
なお、「胃もたれしそうな料理」の2位は、47都道府県のうち33箇所で天ぷらが獲得しています。焼肉と天ぷらは不動の1位・2位と言っても良いでしょう。
ただ、このあたりからちらほらと地域性を感じさせる料理も登場。
例えば福岡県や熊本県の2位は豚骨ラーメン、愛知県の2位や岐阜県の8位には味噌カツがランクインしています。
他にも北海道3位:ジンギスカン、宮城県4位:牛タン、宮崎県2位:チキン南蛮などがランクイン。アンケート全体でもやはり「肉類」「揚げ物類」が多い印象です。
確かに肉類や揚げ物は胃内での消化に時間がかかるため、負担が増して胃の不快感につながりやすいんです。でも一番の理由は美味しいからとついつい食べ過ぎてしまうことかもしれません。
食事の量は腹八分目が胃の不調を防ぐコツ。
それでも不調が続くようなら、胃薬でメンテナンスをオススメします。