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骨ケアサミット in 豊能 テーマ:「骨折を防ぐ~脆弱骨折をどう予防するのか~」

 厚生労働省では、平成25〜34年までを「21世紀における第二次国民健康づくり運動」の期間と定め、生活習慣や社会環境の改善を通じ、子どもから高齢者まで全ての国民の健康増進を図るための基本方針「健康日本21」を示しました。その健康日本21に告示されているロコモティブシンドローム(以下ロコモ)の啓発目的でもある本座談会では、ロコモについての知識と骨粗鬆症に関する情報を中心に、専門医の先生方にお話をお伺いしました。

ロコモのメカニズムと予防法

黒川先生まず、ロコモについて、実際にどのくらいの認知度があるかお話しておきますが、現時点で17.3%、今後10年で80%まで上げようと厚生労働省が目標設定をしています。そもそもロコモとは何ぞやということですが、専門でおられる佐藤先生、ご説明いただけますか。

佐藤先生ロコモとは、筋肉が弱くなり、軟骨が傷み、骨が弱くなる、その3つが起こることを指します。もっと簡単に表現するなら、骨と関節と筋肉がさびついてしまった状態。骨がさびつけば、骨が弱くなり折れやすくなる。筋肉がさびついて使わなくなると痩せ細り、いざという時にふんばれないので骨折をしてしまう。こういった運動器の障害をロコモとよびます。

黒川先生
つまり、骨と関節と筋肉の老化ですね。その結果、歩くスピードが遅くなり、反射神経が落ちる、動きのバランスが崩れるということですね。人間の動きで重要な筋肉量の話ですが、あるデータで、宇宙飛行士が宇宙に行くと、1週間に0.5〜1%筋肉量が減るそうです。同じく人間の場合も30歳を過ぎると1年間に0.5〜1%が減っていくのです。つまり単純計算をすると80歳の方は30歳を過ぎて50年経っていますから、25〜50%の筋肉量になってしまうということです。この筋肉量低下はロコモ問題において深刻ですね。ところで、ロコモは運動器症候群とよばれていますが、佐藤先生、運動器不安定症という言葉もありますね。この違いは何でしょうか。

図1 ロコモと運動器不安定症

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佐藤先生運動器不安定症は、治療が必要な状況を指します。ロコモとは、広義で運動器不安定症も含みますが、治療でなく運動器不安定症にならないための予防ができる段階のことを指します(図1)。

黒川先生運動器不安定症は、変形性関節症や骨粗鬆症によって骨折を生じた、などの治療を要する病気を持っている状態であるということですね。運動器症候群はその予備軍ということですね。では次にロコモの診断について教えてください。

佐藤先生
ロコチェックという7つのチェック項目があります。(1)片脚立ちで靴下がはけない。(2)家の中でつまずいたり滑ったりする。(3)階段を上がるのに手すりが必要である。(4)横断歩道を青信号で渡りきれない。(5)15分くらい続けて歩けない。(6)2キロ程度の買い物をして持ち帰るのが困難である。(7)家のやや重い仕事が困難である。これ以外に、バスや電車が来たときに小走りで走れないという項目も入ると思います。
三谷先生
(1)の片脚立ちは難しいですね。これは私たちでも難しいときがあるので、かなり初期段階と言っても良いでしょう。(4)の横断歩道を青信号で渡りきれない人は時々見ますが、そういった方はかなりロコモが進んだ患者さんかもしれません。
佐藤先生
確かに(1)の片脚立ちは難しいですね。このロコチェックには軽いレベルから重いレベルまで入っていますね。
南谷先生
正直、私の病院での診療ではロコチェックは使っていないですね。
黒川先生
ロコチェックをきっかけにロコモに気付く、まだ予防が可能な段階で見つけてあげるということが重要ですね。そのための指針になればいいですね。

ロコモと要介護となる原因との因果性

図2 介護が必要となったおもな原因

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黒川先生我が国のロコモ推計患者数は約4,700万人といわれています。全人口が1億1千万人くらいですから、半数近くがロコモというわけですね。何らかの疾患につながり、要介護になるとこのグラフ(図2)のようになります。脳血管疾患が1位、2位が認知症、3位が高齢による衰弱、4位に骨折・転倒と並びます。佐藤先生の病院へいらっしゃる患者さんはすでに疾患をもっていらっしゃる方が多いと思いますが、転倒で骨折される方が多いですか。

佐藤先生とても多いですね。疾患をもっておられる患者さんばかりですが、転倒での骨折は、週に1人はいらっしゃいますね。

南谷先生
私の病院も転倒による手首の骨折が多いですね。転倒しないまでも布団などを持ち上げただけで圧迫骨折になる、尻もちをついて圧迫骨折になる方も多いですね。
黒川先生
そうですか。転倒で骨折が起こりやすく、そのベースには骨粗鬆症があるということですね。
三谷先生
循環器専門の意見として補足をさせていただくと、1位の脳卒中に関して、発生率は年々下がってきています。しかし、脳卒中を患ってからの延命治療が進み、要介護の期間が長くなっています。2位の認知症と3位の高齢による衰弱は、診断があいまいな部分があるので、そういった意味では、1位の脳卒中と4位の骨折・転倒は、明確な理由があり予防もできる疾患であるので、ここから要介護人口を減らしていきたいですね。
佐藤先生
このグラフから言えることは、高齢による衰弱、骨折・転倒、関節疾患もロコモが影響しているということですね。
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