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骨ケアサミット in 西東京 テーマ:「ロコモ・骨粗鬆症の現状について考える」

今回は、東京都港区にある北里大学北里研究所病院の整形外科部長・千葉一裕先生を司会にお迎えし、目黒区・渋谷区・世田谷区でそれぞれ整形外科クリニックを開業している加藤隆史先生、丸岩博文先生、徳永裕二先生と、大学病院を代表して慶應義塾大学病院整形外科准教授の松本守雄先生にお集まりいただきました。

ロコモティブシンドロームと運動器不安定症

千葉先生社会の高齢化が急速に進み、それに伴って要支援や要介護の患者さんが増加しています。その原因として、従来は脳血管障害が非常に多かったのですが、近年、運動機能に障害のあるロコモティブシンドローム(以下ロコモ)が注目されるようになりました。ロコモによる要介護・要支援が非常に増えているということで、今回皆様にご討議いただいて、一般の方々のロコモの認知度を上げ治療あるいは予防につなげていただければ、というのがこの会の主旨です。最初に加藤先生にロコモとはどういったものなのか、簡単にご説明いただきたいと思います。

加藤先生私は30年近く、自由が丘駅の近くで開業しております。この10年来、要介護をできるだけ増やさないようにしようということで、ロコモと介護が大変話題になってきました。ロコモは、要介護になる前の状態の人、すなわち、骨、筋肉、神経、関節などの運動器の疾患や運動器が弱ったことによって介護に陥る前の状態、あるいは要介護になった人たちのことを表わす言葉です。

千葉先生
最近ロコモの中でも運動器不安定症という概念が注目されていると思いますが、それに関しても簡単に説明していただけますか。
加藤先生
高齢化により、バランス能力および歩行時にふらついて転倒しやすい、関節に痛みがあって思わずよろけるなど、移動歩行能力の低下が生じ、転倒リスクが高い状態を運動器不安定症と言っています。
千葉先生
さまざまな運動器疾患によって転倒しやすくなった状態が運動器不安定症、運動器不安定症も含めた運動器の障害によって介護、あるいは支援を必要とするような状態がロコモと理解すればよろしいですね。では、このロコモに関して最近、東京大学や慶應大学でいろいろな疫学調査あるいは実地調査が行われているそうですので、松本先生、わが国におけるロコモの現状をお話しいただけますでしょうか。

図1 わが国のロコモ推計患者数は4,700万人

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図2 7つのロコチェック

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松本先生わが国は高齢化社会を背景に、ロコモの患者さんが非常に増えています。いろいろな運動器が悪くなってロコモになるわけですが、その代表例が、腰の病気である変形性腰椎症。これはエックス線で住民調査などをしまして、そのデータを基に推計値が出ていますが(図1)、総数で3,800万人と、非常に多くの患者さんがいらっしゃいます。また、ひざの病気で変形性膝関節症、これも2,500万人。そして、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は骨がもろくなる病気ですが、それが腰に起こっている人が640万人、脚のつけ根が1,000万人です。変形性腰椎症・膝関節症・骨粗鬆症、これらのうちいずれか1つにかかっている人は4,700万人。非常に多くの方が、ロコモにかかっています。

千葉先生非常に多くの方がロコモにかかったりその予備軍であったりと国民的な問題になっているということですね。それでは丸岩先生、ロコモになるとなぜ要支援・要介護になるのか、そのあたりをお話しください。

丸岩先生運動器が障害を受けて不安定になってくると、骨と筋肉、関節、神経が連動して悪くなります。たとえば、骨折をした場合には、まず骨の機能が障害されます。すると、痛みがあるので歩けなくなる。歩けなくなると同時に、今度は、いろいろな合併症が併発してきます。あるいは、神経がマヒした場合には筋肉が弱くなります。それに伴ってバランスが悪くなってきて、転倒して骨折する。このようにすべてが連動することによって、今まで動けていた運動器が障害を受け、最終的には寝たきりになってしまうのです。

千葉先生
では徳永先生、ロコモはどのように診断するのかお話しいただけますか。
徳永先生
ロコモの診断には、厚生労働省と整形外科学会が推奨しているロコチェック(図2)というものがあります。片足で立って靴下が履けるか、家の中でつまづいたりすべったりすることがあるか、階段を上るのに手すりが必要か、横断歩道を青信号のうちに渡りきれるか、15分くらい続けて歩くことができるか、2kg程度の買い物(1リットルの牛乳パック2本程度)を持って家まで帰れるか、掃除機をかけたり布団の上げ下ろしをしたりなど、ちょっと重いものを持つような家事ができるか、という7つの項目で、一般の人にもわかりやすくなっています。この中で1つでも当てはまっていれば、できるだけ早く整形外科専門医の診察を受けるべきです。
千葉先生
ロコモは非常に大きな問題になっており、その1つの裏づけとして、最近、厚生労働省で行った国民生活基礎調査で要介護となる原因は脳血管障害、認知症、高齢衰弱に続いて骨折・転倒というのが第4位、そして関節疾患が第5位、この両者を合わせると第3位になり非常に多くの方が運動器疾患によって介護が必要になる、という現状があると思います。
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