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骨ケアサミット in 都筑 テーマ:「ロコモティブシンドロームと骨粗鬆症」

 最近、ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)が注目されています。ロコモとは、骨・関節・筋肉などの運動器の働きが衰え、日常生活で自分の身の周りのことができなくなって介護が必要になる可能性が高い状態のことです。また、運動器の障害が寝たきりの原因になることも見逃せません。本日は、横浜市北部エリアでロコモや骨粗鬆症による骨折の患者さんの診療経験が豊富な先生方にお集まりいただき、骨粗鬆症に関するお話と、骨粗鬆症による骨折の予防法や治療法について伺いました。

要支援になる原因の1位はロコモ関連疾患

図1 要介護のおもな原因

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根上先生厚生労働省が調べた「市区町村別平均寿命」によると、横浜市都筑区および近隣の区は男女共に平均寿命が長く、全国でも指折りの長寿地域であることがわかります。しかし、健康寿命(日常的に介護を必要とせず、自立して生活できる期間)は平均を少し上回る程度、という結果が出ています。要介護の期間が長いということになりますから、我々整形外科医の活躍する余地がかなりあるということです。平成23年度に要支援・要介護の認定を受けたのは日本全体で530万人。要介護になった原因の1位はメタボリックシンドローム(以下メタボ)関連疾患、2位がロコモ関連疾患ですが、要支援の原因の1位はロコモ関連疾患です。その中の骨折・転倒に骨粗鬆症が関係しています(図1)。それでは最初に、骨粗鬆症に詳しい齋藤先生に骨粗鬆症について解説して頂きたいと思います。

齋藤先生骨粗鬆症は、骨強度の低下によって骨折もしくは骨格の変形を引き起こし、それが日常生活の動作に大きな影響を及ぼす原因となる疾患、と考えて良いと思います。骨強度の低下の中には、全身のものと局所的なもの、骨が柔らかくなってしまう骨軟化症と骨の密度だけが減っていく骨粗鬆症、骨質が低下しているケースなど、最近は分類が進んでおります。我々医療サイドは、どのような状態にあるかを確実にとらえ、その方に合った薬物療法や運動療法などを選んで治療を進めていきたいと思います。寝たきりを予防して健康寿命を伸ばすには、まず骨折を予防することが大切です。骨折を減らすには、転んでも折れない強い骨、転びそうになった時に踏んばれる筋力、転ばないバランス感覚、バランスを失った時にバランスを取り戻すために必要な反射神経と脊椎の可動域など、いくつものことに目を向けて治療していく必要があります。

根上先生
どうもありがとうございました。それでは大下先生、骨粗鬆症が関係する骨折についてお話しいただけますか。
大下先生
骨粗鬆症でよく見られる骨折は、背骨がつぶれる圧迫骨折と、手首、太ももの付け根の骨折です。太ももの付け根を骨折すると寝たきりになりやすいので、この対応が一番大切ではないかと考えています。太ももの付け根は転んだ時に骨折することが多いので、転倒について調べてみました。当院はこの5年間で、全科合わせてのべ約190万人の外来患者さんのうち、院内での転倒が132例ありました。立っている時や歩行中の転倒が約半数で、これは我々としても防ぎきるのは難しいと考えております。車イスやイスから立ち上がろうとした時に転倒したケースや、検査台・処置台の上で横になっていた状態から立ち上がろうとした時に転倒したケースでは、スタッフなどが介助すれば防ぐことができた可能性があると考えます。リスクが考えられる患者さんには前もって声をおかけしているのですが、遠慮や自分は動けると判断なさったり、一人で起き上がろうとなさる患者さんが多いため困っております。又、患者さん向けの掲示物でも「遠慮しないでください」とお願いしています。
根上先生
大下先生が勤務されている昭和大学横浜市北部病院の、太ももの付け根の骨折の治療方針についてお話しいただけますか。

図2 昭和大学横浜市北部病院での大腿骨近位部の手術治療 (出典:昭和大学横浜市北部病院 助教 大下 優介先生)

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大下先生太ももの付け根の場合、骨折したところを金属で固定したり人工骨頭を入れたりする手術を行います(図2)。当院では可能な限り、骨折した当日または翌日に手術することを目標にしています。動けずに横になっている時間が長くなると、血栓症や肺炎、膀胱炎といった合併症の発生が増加しますので、手術はできるだけ早いほうがいいと考えています。近隣の先生のご紹介で当院にいらっしゃった患者さんの場合も、できるだけその日のうちに対応しています。ベッドや手術室の都合でどうしてもお受けできない時は、私が以前勤務していた横浜新都市脳神経外科病院の整形外科にお願いしています。当院で手術した場合は、翌朝にはほぼ全例、車イスに乗せてトイレにお連れします。そして、その後、可能なら歩行器を用いてトイレまでお連れします。できるだけ離床して体を動かすことが、床ずれや肺炎、意識混濁などの合併症を予防することにつながります。当院は急性期病院ですので、傷が落ち着き、術後の炎症反応が落ち着いたら、近隣の回復期病院に転院していただくのですが、移動能力をできるだけ維持した状態で当院の治療を完結したいと思っています。

根上先生
太ももの付け根の骨折以外に、骨粗鬆症で多い骨折というとなんでしょうか。
大下先生
当院は手首を骨折した患者さんも多いですね。手首の場合は、ギプス固定ですと日常生活に支障が出る期間が長くなります。ギブスでの加療が困難なものはプレート固定の手術を行います。この場合も、早期に手を動かし、リハビリも早期に始めるようにしています。
根上先生
しっかり動かすために、しっかり固定するということですね。ありがとうございました。
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