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骨ケアサミット in 市川 テーマ:「ロコモティブシンドロームと骨粗鬆症」

健康増進法に基づいて策定された「21世紀における第2次国民健康づくり運動」略して「健康日本21」では、ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)の認知度向上が、目標の1つに掲載されています。そこで、骨・関節疾患を中心に扱う整形外科医として、日頃、患者さんと接している先生方に集まっていただきました。ロコモのこと、それに続く骨粗鬆症(こつそしょうしょう)のことに関して、臨床経験豊富な開業医の代表として国井先生、礒辺先生、病院勤務医の穴澤先生にお話を聞かせていただきます。

ロコモとは筋力や運動神経の働きが低下して体調が悪くなること

小谷先生まず、ロコモとは何か、ご説明いただけますか。

穴澤先生ロコモは、2010年から日本整形外科学会が提唱している概念で、日本語では運動器症候群といいます。メタボのように「いくつかの病気」と定義づけられればわかりやすいのですが、基本的には、ロコモは病気ではありません。簡単にいえば、筋力や運動神経の働きが低下して体の調子が悪くなることです。体を動かすことに関わる、骨・筋肉・関節・神経などを総称して運動器といいますが、運動器の働きが衰えると、暮らしの中の自由度が低下して、介護が必要になったり寝たきりになったりする可能性が高くなります。いま、介護保険にかかっている方の約5人に1人が、ロコモの状態で介護が必要になっているといわれています。自分の身の回りのことは自分でできて、最後まで人生を楽しく生きるために、ロコモという1つの概念をつくり、それを予防していこう、というのが目的です。

小谷先生
ありがとうございます。ロコモを診断する簡単な方法として、ロコチェックがあります。私の医院にもパンフレットを置いて患者さんに説明しています。ロコチェックについて説明いただけますか。
国井先生
ロコモの予防は、早期に発見すること、自分で気づくことが大切です。日常生活で、ロコモに早く気づくために7つのチェック項目があり、それをロコチェックとよんでいます。(1)片脚立ちで靴下がはけない (2)家のなかでつまずいたり滑ったりする (3)階段を上るのに手すりが必要である (4)横断歩道を青信号で渡りきれない (5)15分くらい続けて歩けない (6)2kg(1リットルの牛乳パックを2本程度)の買い物をして持ち帰るのが困難 (7)やや重い仕事(掃除機の使用や布団の上げ下ろしなど)が困難である 以上が7つの項目で、痛みや関節の可動域制限や筋力低下、バランス能力の低下などがわかります。これら7つのうち1つでも当てはまればロコモの可能性がある、ということですね。実際、要介護・要支援になっている方は、2つ3つ当てはまる方がほとんどだと思います。
小谷先生
ロコモは我が国では4~5千万人いると考えられていますが、ロコモになるものにはどのような疾患があるのでしょうか。
穴澤先生
一番多いのが変形性腰椎症で、腰が痛かったり腰が変形したりして、うまくバランスを保って歩けなくなる病気です。これにかかると膝などに負担がかかり、今度は変形性膝関節症にたいする注意が必要となります。さらに、骨粗鬆症。運動器を支える心棒になっている骨が脆くなる病気です。
小谷先生
ロコモにならないように日頃から運動し、筋力をつけ、骨が弱くならないようにしないといけないということですね。寝たきりの原因の3位くらいが運動器障害となっているので、非常に注意が必要ですね。特に高齢者の骨折は寝たきりになりやすいので、骨を強化して、骨折しにくい体にしないといけないですね。では、次に骨粗鬆症についてです。骨粗鬆症の定義は何でしょうか。
穴澤先生
骨粗鬆症は、簡単に言えば、若い時に比べて骨が脆くなってくるということですね。脆くなるというのは、骨の量、骨量(こつりょう)といいますが、カルシウムやハイドロキシアパタイトが若い時の70%、つまり“3割引”ですね、骨が若い時の3割引になった状態が骨粗鬆症と定義されています。若い時の70%の骨量になると、どうしても骨が折れやすくなってしまいます。骨粗鬆症は基本的にはあまり痛みがないのですが、外から見て一番わかりやすいのが、年をとってからだんだん背中が曲がってきている、あるいは身長が縮んできているという状態です。これは背骨の骨がつぶれてきているわけです。骨粗鬆症の大事な症状です。
小谷先生
骨が若い時に比べるとだいたい3割減れば骨粗鬆症という診断になりますし、そういう人たちは骨折リスクが増大する、ということですね。骨粗鬆症になりやすい人にはいろいろな因子があると思いますので、その危険因子の解説をお願いします。
礒辺先生
WHO(世界保健機関)の選定した危険因子としては、まず性別が挙げられます。男性と女性とでは、女性のほうが骨粗鬆症になりやすいことがわかっています。次に年齢で、高齢者です。さらに、BMI※1。メタボなどではBMIの高値が問題になりますが、骨粗鬆症は、BMIの低値が危険因子となります。それから両親の脚のつけ根の骨折の既往歴、現在の喫煙状況、ステロイド薬の使用、関節リウマチ、続発性の骨粗鬆症の原因疾患の有無、アルコールの過量摂取習慣などが骨粗鬆症になりやすいといわれています。その他、牛乳あるいは乳製品をあまり摂取しない、ダイエットの経験がある、コーヒーをよく飲むなどの食習慣、あまり外出せずに家にいることが多くて体を動かすことが少ないことなどの運動習慣や、生活習慣全般も重要かと思われます。また、胃腸の弱い方、あるいは月経不順のある方なども注意を要すると思います。

※1 BMI(ボディ・マス・インデックス): 体重と身長の関係から算出される肥満度を表す本格指数。

BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
一般的には、18.5未満で「やせ」、18.5以上25未満で「標準」、 25以上30未満で「肥満」、30以上で「高度肥満」と判定される

小谷先生
思い当たることのある方はたくさんいらっしゃると思いますが、いろいろな骨の検査がありますので、ぜひ受けていただきたいと思います。
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