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骨ケアサミット in 富士吉田 テーマ:「骨粗鬆症について」

 みなさんもご存知のメタボリックシンドローム(以下メタボ)という言葉は、世界中どこでも通用する言葉です。一方、日本整形外科学会が提唱するロコモティブシンドローム(以下ロコモ)は、日本での認知度も低く、日本で生まれた造語ゆえ世界では通用しません。あまり知られていない言葉ですが、ロコモとは、骨折を繰り返す可能性のある骨粗鬆症(こつそしょうしょう)予備軍を意味しており、骨折後に要介護になったり生命予後が短いなど危険な要素を多くはらんでいます。そして何より患者数が多いということも問題になっています。本日は、富士吉田市の内科や整形外科の先生方にお集りいただき、各専門のお立場から骨粗鬆症やロコモについてのご意見をお伺いします。

知らぬうちに忍び寄るロコモ

渡邉先生本日は、ロコモと骨粗鬆症にともなった骨折などに焦点を当てた座談会となります。まずロコモとは、運動器症候群のことで、骨・関節・筋肉などの運動器の働きに障害が生じ、要介護になったり、要介護になる危険の高い状態のことをさします。ロコモは病気の状態ではないので、気付かない人が多いのが問題です。ある日、転んで骨折して初めてわかる、というケースが多いのです。それは骨粗鬆症も同じです。では、ロコモについて整形外科ご専門の天野先生に解説をお願いします。

図1 7つのロコチェック

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天野先生何かの外傷で起こる骨折は原因がわかりますが、ロコモや骨粗鬆症は徐々に骨が弱っていくので自分では認識がなく、それが続き最終的に動けなくなってしまいます。ロコモが進むと運動器不安定症という重度の要介護状態になってしまうので、その前に自分の運動能力の低下を自覚して予防していきましょうと、日本整形外科学会はロコモ予防を提唱しています。要支援・要介護に相当するものになる前にロコモを見つけようというわけです。見つけ方としては、7つのロコチェック(図1)があります。
1.片脚立ちで靴下がはけない。
2.家の中でつまずいたり滑ったりする。
3.階段を上がるのに手すりが必要である。
4.横断歩道を青信号で渡りきれない。
5.15分くらい続けて歩けない。
6.2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である。
7.家のやや重い仕事が困難である。
といった内容です。ただ、ロコモが原因で起こることだけではなく、他の疾患によって妨げられている可能性もありますが、この中で1つでも当てはまれば一度かかりつけ医院を受診してください。ロコモなのか他の病気なのかを診断してもらうことで、骨のケアをした方が良いのか、他の疾患の治療をした方が良いのかがわかります。

渡邉先生
ロコモだけでなく、隠れている疾患があるかもしれないので、ロコチェックを通して自分の体の状態を知る事が大切ですね。では、そのロコモですが、日本でどのくらいの割合で患者さんがいますか。
内藤先生
変形性腰椎症、変形性膝関節症、骨粗鬆症のいずれか1つ以上の疾患を持つ患者さんは約4,700万人(男性2,100万人、女性2,600万人)と、とんでもない値です。私は内科医なので、メタボや糖尿病の患者さんをよく診ますが、メタボとその予備軍は40~74歳で約2,010万人といわれています。また糖尿病とその予備軍は約2,050万人。ロコモの4,700万人という数字は、それらの2倍以上に当たり非常に多い数字です。しかもロコモという言葉自体あまり知られておらず、認識度が低いのです。とはいえ、ロコモは大変な状況になりうる要素を含んでいるので、まず言葉を認知させることが重要です。
渡邉先生
確かにそうですね。

毎年100万人ずつ増え続ける骨粗鬆症患者

渡邉先生
日本の医療全体として要支援や要介護を減らさなければいけないのですが、現状、運動器の障害が要支援や要介護の原因となっている率はどのくらいでしょうか。

刑部先生要介護の原因となってくる疾患についてですが、まず日本での死亡原因は、脳血管疾患(脳卒中)やガンが主です。骨折・転倒・関節疾患など運動器の不全によって床についてしまって、それから脳血管疾患やガン、認知症などを起こすということが多く、根底にある骨折・転倒を予防しないと日本の要介護患者数は減らないんじゃないかといわれています。

渡邉先生
つまり骨折・転倒は、要介護の原因にもなるし、さらに他の疾患の原因にもなる、ということですね。ロコモ患者が転ぶと特に高齢者は骨折し易く、その原因に骨粗鬆症があります。その骨粗鬆症で骨折し易い部位というものがありまして、代表的なものに、腕の付け根、背骨、手首、脚の付け根の4つがあります。中でも腕の付け根、手首、脚の付け根は外傷によるものが多いですが、背骨は知らないうちに潰れていつの間にか背が低くなっていたりします。その点では、特に背骨は大事です。実は今朝、妻が骨折しまして……。犬の散歩に出て手首を折ってしまいました。手首は、転倒時にとっさに体を支えようと手が出て、そこに体重の負荷がかけられて骨折し易い場所とされるんですね。その話はさておき、内藤先生、骨粗鬆症患者数についてお話いただけますか。
内藤先生
私が調べたのは骨粗鬆症のガイドラインなんですが、骨粗鬆症患者さんを40歳以上と推定します。腰椎で診断した患者さんは約640万人(男性80万人、女性560万人)、骨頸部で診断した患者さんは約1,070万人(男性260万人、女性810万人)。そのいずれかを患っている患者さん数は1,280万人(男性300万人、女性980万人)にもなります。また、骨粗鬆症の発生率について、40~79歳で推定し腰椎の骨密度から推定した骨粗鬆症患者さんは年間97万人(男性16万人、女性81万人)にものぼります。
渡邉先生
おそよ毎年100万人増えているという計算になりますね。これは薬物療法がきちんと成されていない結果でしょうか。
内藤先生
骨粗鬆症患者1,280万人中、治療を受けているのがたったの200万人です。しかも骨折で治療を受けている患者さんは20%に満たない数字です。それほど薬物療法は成されていないという現状です。
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