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骨ケアサミット in 富山 テーマ:「足腰丈夫でいきいき100歳」

 運動器症候群「ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)」とは、骨や関節、筋肉などの運動器の障害によって介護が必要な状態、またはその前段階にある状態を指します。ロコモの原因となる病気のうち、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)による骨折が起きると要介護や寝たきりになる危険性が高く、生存率にも悪影響を及ぼすことも明らかになっていますが、十分な予防や治療が浸透していない現状も指摘されています。そこで今回は、富山県でロコモや骨粗鬆症の患者さんを多く診療されている専門の先生方にお集まりいただき、これらの注意点についてうかがいました。

健康寿命を延ばすためには
65歳まではメタボ、65歳からはロコモに注意

図1 ロコモとロコチェック

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橋本先生平成22年の調査によると、日本の平均寿命は男性79.6歳、女性86.3歳に達し、戦後から40歳近く延びている計算になります。そこで、長くなった人生の後半期を健康かつ豊かに暮らしていただくための対策として、厚生労働省は国民の健康づくり運動「健康日本21」の中で、運動器の障害であるロコモについて広く国民に周知することを目標の1つに設定しています。私たち富山県整形外科医会では“足腰丈夫でいきいき100歳”というスローガンを掲げていますが、これを多くの方々が実現するためにも、ロコモの予防・治療に関する情報を広く知っていただくことが不可欠だと考えています。今回は、富山県でロコモ患者さんや骨粗鬆症患者さんを多く診療されている先生方に、ロコモ全般の注意点や、ロコモの中でも要介護や寝たきりになる危険性が高い骨粗鬆症について幅広くお話をうかがっていきたいと思います。まずはロコモ自体を知っていただくことの重要性と、現在の浸透度についてお聞かせください。

南里先生日本は大変な長寿国になりましたが、最近では要介護や寝たきりになるご高齢の方が増えているため、健康で自立した生活を送ることができる期間「健康寿命」と平均寿命との差が開がりつつあります。健康寿命を延ばすためには、要介護や寝たきりの原因になる病気(脳卒中、骨折・転倒、認知症など)の予防や、老化のスピードを遅らせることが重要になります。そこで、65歳まではメタボリックシンドローム(以下、メタボ)、65歳を過ぎたらロコモに注意することが大切なのですが、ロコモを知っている方は17~18%程度に過ぎず、その予防や治療が十分に行われていない現状があります。

橋本先生
ロコモとは運動器の機能不全によって、要介護や寝たきりになるかその危険性が高まった状態と定義されていて、7項目からなる「ロコチェック(ロコモーションチェック)」の1項目でも該当すればその可能性があるというものです(図1)。この7項目に関して注意点があればお聞かせください。
南里先生
「横断歩道を青信号で渡りきれない」に該当する方は交通事故を起こされる危険性が高いため、特に注意が必要な項目だと思います。
富田先生
「片脚立ちで靴下が履けない」という項目は、若い人でも上手くできない人が多いかもしれません。しかし、これは高齢者だけがロコモになるのではなく、その前から注意しなければならない状態であると警鐘を鳴らす意味でも、有意義だと思います。

日本の骨粗鬆症患者さんは1,000万人超
関節リウマチの罹患も発症原因に

橋本先生
日本全国で、ロコモの原因となる主な病気(変形性腰椎症、変形性膝関節症、骨粗鬆症)を1つ以上罹患している患者さんは4,700万人と推計されています。このうち骨粗鬆症の推計患者数は、腰の部分の背骨にあたる腰椎での判定で640万人、太ももの付け根にあたる大腿骨頸部(だいたいこつけいぶ)の判定では1,070万人とされています。先生方の診療のご経験から、骨粗鬆症患者さんの多さは実感されていますか。
川口先生
富山県では高齢化率が高いこともあり、骨粗鬆症の患者さんが非常に多いことを日々の診療からも感じています。ただし、この数字は厳密な診断基準に準じた推計でもありますので、「老化すると大半の人は骨粗鬆症になる」というぐらいの意識を持っていただくことが望ましいのではないかと思います。
南里先生
骨粗鬆症になると骨折を起こす危険性が高まりますが、実際には骨粗鬆症の前段階である骨量減少の時点で骨折を起こされる患者さんも多くおられます。したがって、「骨粗鬆症」になった時点からではなく、可能な限り早い段階から骨の健康を考え、予防に努めていただくことが大切だといえます。
橋本先生
関節リウマチ患者さんは高齢でなくても骨粗鬆症になりやすいといわれていますが、この点についてはいかがですか。

高野先生関節リウマチになると半数弱の患者さんが骨粗鬆症を発症することが分かっています。その主な原因として、関節リウマチそのものや、その治療に用いられるステロイドの使用、痛みにより身体を動かさなくなることが挙げられます。患者さんは関節リウマチの治療に集中し、あまり骨粗鬆症のことに目が向きにくい現状もありますが、適切な骨粗鬆症対策も不可欠であることをお伝えしていくことが重要だと考えています。

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