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骨ケアサミット in 福島 テーマ:「ロコモと腰痛と骨粗鬆症」

男女ともに、体の不調を訴える症状の中で、最も多いのが腰痛です。骨粗鬆症(こつそしょうしょう)をはじめとして、寝たきりの原因となる骨や関節の病気の中でも腰痛があらわれる頻度は高く、腰痛が原因で全身の状態が悪くなり、要支援や要介護に結びつくこともあります。今回は腰痛に詳しい先生方にお集まりいただき、ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)と腰痛、骨粗鬆症について、お話しを伺いました。

腰痛にはさまざまな要因が隠れている

紺野先生まずロコモという言葉を最近よく聞きますが、少し説明していただきたいと思います。メタボはよく聞きますが、大谷先生、ロコモとはどういうものでしょうか。

大谷先生日本整形外科学会は、要介護あるいは要支援になる可能性のある人を総称する言葉としてロコモティブシンドロームを提唱しています。ロコモはその略称です。平成24年度「高齢者社会白書」によると2060年には、2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上と予測されます。健康長寿を目指すには、自分で動けることが大切です。超高齢化社会に向け、ますますロコモの概念が重要になってくるのではないでしょうか。

紺野先生
ロコモの原因として、日本ではどんな運動器障害が多いのでしょうか。
大谷先生
整形外科的な見地から言えば、骨粗鬆症による圧迫骨折、四肢の関節症その中には変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)、関節リウマチなどがあります。
紺野先生
そうですね、骨粗鬆症患者はよく腰痛を訴えていますし、脊柱管狭窄症でも腰痛や坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)が起こりやすいですね。ロコモの中でも腰痛は頻度が高いので、本日は腰痛をメインに話を進めていきたいと思います。ところで、日本では腰痛を訴える人はどのくらいいるんでしょうか。
矢吹先生
平成22年度の「国民生活基礎調査」によりますと、腰痛の有訴率は男性で第1位、女性では第2位。高齢者に限りますと、腰痛は男女ともに一番の悩みです。
紺野先生
そうですね、慢性疼痛(とうつう)の7割が腰痛だという報告もありますから、腰痛は大きな課題ですね。従来、慢性腰痛というのはお年寄りに多いと思われていますが、実際は40代50代の働き盛りに多いんです。また職業に関して、事務職と農林水産業を比較してみると、事務職のほうが多く、田舎よりもむしろ都会に多いことがわかってきました。矢吹先生、原因についてはいかがでしょうか。
矢吹先生
たとえば椎間板(ついかんばん)ヘルニアですとか脊柱管狭窄、圧迫骨折など、原因がはっきりしている腰痛は、全体の1割~2割程度です。残り8割~9割が、原因が特定できない腰痛といわれています。
紺野先生
白土先生を中心に、昨年、日本整形外科学会から「腰痛診療ガイドライン2012」が出されましたね。腰痛の診断から治療、危険因子などに関してエビデンスをもとに診療基準を出されております。これを簡単に解説していただきたいのですが、まず診断に関してお願いします。
白土先生
診断について一番重要なのは、しっかり問診と身体検査により、医学的所見をとることで、危険信号を見落とさないことです。たとえば最近発熱をしているとか、体重減少がある、あるいはがんの既往についてなど、問診あるいは診察でしっかり聴取して、重篤な脊椎(せきつい)疾患や高齢者では外傷がなくても自然とよく起こる椎体骨折などをしっかりトリアージする(緊急性の順位をつける)ことが診察の上で大事であると、ガイドラインの中で強調したつもりです。
紺野先生
腰痛患者さんの話をよく聞いて、重篤な疾患が隠れていないかを診断するんですね。
白土先生
はい。たとえば年齢についても、腰痛患者が、20歳未満のあまりにも若すぎる場合や、55歳以上の中高齢の場合は、いろいろ重篤な疾患を抱えている可能性が高いのです。
紺野先生
なるほど。次に画像診断の意義について、お話しいただけますでしょうか。
大谷先生
画像診断の一番の意義は、原因が確定できる特異的腰痛の中でも、重篤な疾患、例えばがんの転移や化膿性脊椎炎(かのうせいせきついえん)のような破壊性の疾患を見極めることにあります。レントゲン写真にもあらわれないような比較的早期のものをみつけるときには、やはりMRIがファーストチョイスになると思います。
紺野先生
腰痛は放置せずに整形外科を受診して、重篤な疾患を見逃さないよう、画像診断も含めてしっかり診断してもらうことが大切ですね。ところで、画像診断で特に大きな問題がない慢性腰痛の場合、問題になるのが心理・社会的因子が症状に関与していることです。それを患者さんから上手に聞いていく必要があると思うのですが、どのような工夫をしていらっしゃいますか。
大谷先生
1つは患者さんとの信頼関係をしっかり築くことが大事だと思います。もう1つは、心理的・社会的要因がある場合、患者さん本人からだけではなく、家族や職場の人などから情報を得ることも心がけて、原因になる因子を少しずつ絞って診断をしていくことが大切だと思います。慢性腰痛を訴えている患者さんには、「ゆっくり診断していきましょう」と最初にお話ししています。

佐藤先生私は、心理的・社会的要因がある場合、約6割の人が不眠を訴えるというので、患者さんに睡眠状況を聞くことが多いです。あとは直近の仕事を休んでいる状態なのかなど、仕事面のことも聞いています。

紺野先生腰痛の要因は、従来から年齢や家族歴、肥満、喫煙などが挙げられます。職業関連因子としては、腰に負担のかかる仕事をする人、それから仕事に対する不満をもっている人、また運動習慣がない人や逆に運動をやりすぎている人など、いろいろな要因があります。必ずしも腰そのものに異常がなくても、腰痛が起こる可能性があるといっていいのでしょう。

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